こんな日はラムココアをつくろう
ラムココアと作り方
冬の夜。底冷えのする寒い日。
部屋のなかはそれなりに暖かいけれども、なにか物足りなくて温もりが欲しい感じ。ぬくぬくとじんわり温まりたい、そんな気分。
そんなときのために、世界にはラムココアがある。
さてさてラムココアを用意しますかなと思いつい人は幸いである。作り方はシンプル、焦らないのがコツ。
なお、甘さは控えめココアは濃いめがわたしの好みである。
- 手鍋に少量のミルク(水でもOK)を温めてから、純ココアパウダーをたっぷり入れ、よく練る
- 砂糖とミルクを追加する
- 弱火でかき混ぜながら温める。沸騰させてはいけないので、いちばんの弱火でゆっくりと温める
- 温まってきたらコップを出す。背を伸ばして、手も目一杯伸ばしてラムの瓶を取る
- さて、ラムはどれくらいにするか。少ないと香りが立たないが、多すぎるとココアが負ける。ほろ酔い気分で音楽を聴くなら少し多めがいいし、本のつづきを読むなら風味付け程度がいい
- なんでも計るほうだけど、ラムはあえて目分量で注ぐ。迷って、やっぱりちょっと追加する。
- 最後にココアを注いだら、できあがり。家で飲むのだからホイップクリームなんかは不要。
ラムココアをいれたコップを大事に抱えて、リラックスチェアに沈みこむ。立ちのぼるラムの香り。おそるおそる一口啜る(我輩は猫舌である)。ココアの苦味のあるコクと遠慮がちな甘さと余韻を引くラムの深み。
あー熱い。あーなんてうまい。一気に物足りる。ぬくぬして、じんわりして、もうなんでもいい。今の今が、幸せ。
ゆっくりちびちび飲みたいけれど、あまりゆっくりしていると冷えてしまうのがもどかしい。
が、このジレンマは楽しみのうちなので、許す。
一人のときはしみじみ黙って、二人のときは美味しいねぇとポツリポツリ呟きながら味わう。
飲み終わる頃には、寒い日も好きかもって気分になっている。
ラムココア、これはいいものだ
ココアパウダーには、溶けやすくて砂糖も入っている調整ココアとカカオ100%の純ココアがある。調整ココアを使えばレンチンでココアを作れるし、冷たいミルクにすら溶ける製品まであるのは承知しているが、わたしは純ココアを使っている。
わたくし好みの味にするためだけでなく、多少の手間をかけるためである。
ココアは大変幸せな飲み物なので、多少の手間をかける価値がある。
そして、その多少の手間がココアをよりありがたいものに祭りあげ、ココアはいっそう幸せな飲み物となる。
要は、ココア=幸せ、という方程式を自分で作ってしまうのである。
そうなると、ココアをつくることを思いついた時点で、幸せに向かってまっしぐらだ。
他人の作った方程式に乗っかってもしっくりしない可能性が高いし、場合によっては危険だが、自分用の方程式を作っておくと自分の機嫌をとりやすくなる。
それも、たとえ自分や環境がどう変わろうともこれさえあれば生きていける!といった、人生の全局面で使えるような大方程式よりも、ささやかなものがたくさんあるほうが柔軟で小回りもきいて使い勝手がいい。
そもそも、幸せとは相対的なものである。そんなわけで、ラムココアくらいの幸せがちょうどいいんだよ。
ラムココアの必需品
キャプテン・モルガン ブラックラム
ゴールドラムでも美味しいけれど、やっぱりブラックラムがラムココアには合う気がします。香りがよく、パイレーツオブカリビアンな瓶がかっこいい。
タケコシ ミルクパン ステンレス製 容量800cc
コロンとした小さい鍋って可愛い。ココアを作るほか、ゆで卵(ぴったり4個)や雑煮(うちは白味噌どす)にもちょうどいいサイズ。内側の目盛り線と左右両方にある湯切り口が、思いのほか便利です。
無印良品 シリコンジャムスプーン
かき混ぜる用のスプーンには、鍋底を擦っても金属の嫌な音がしないシリコンが使いやすい。砂糖とココアを入れるのも、かき混ぜるのも1本で済むサイズ感がいいです。